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Jリーグの入場者数を「平均」を使ってまとめる


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平均のイメージ

 Jリーグの入場者合計と平均入場者 

Jリーグ全体の入場者合計と平均入場者を見ると、入場者数が増加傾向に対して、平均入場者が横ばいになっていました。

グラフを並べると、こんな感じになります。

入場者数合計と平均入場者数の比較

 

詳細については、こちらの記事をどうぞ。

bee-dog.hatenablog.com

 

JリーグといってもJ1~J3で状況が違います。

その理由を知る為に、もう少し細分化して平均と入場者数を見ます。

 

J1の入場者 データ分析

下のグラフは、J1の年間入場者合計と平均入場者をグラフに表したものです。

 

入場者数合計と平均入場者数の比較(J1)

 

入場者数合計は2012年以降、年々増えて、2019年に初めて600万を人突破しました。

J1の18チームで600万人の達成となります。
開催試合数としては、全部で306試合となります。

入場者数合計は、Jリーグ全体のグラフと似ています。


平均入場者数も、コロナ前の2019年までは、順調に入場者が増えています。

合計が増えているので、平均も増えるのは想像しやすい所です。

 

神戸の魅力ある補強や川崎の地域に根差した活動などが実っている気がします。

リーグ全体的に元気がある印象です。

 

チーム別に細かく状況を分析する必要がありますが、J1全体で良い感じに増えてきていることが分かりました。

J2の入場者 データ分析

J2の年間入場者合計と平均入場者をグラフに表してみます。

 

入場者数合計と平均入場者数の比較(J2)

入場者合計は、2013年に300万人を超えてから微増していますが、2019年で332万人なので、ほぼ、横ばいと言って良いと思います。

J1の入場者数合計の半分程度といったところでしょうか。

 

2019年度は、22チームで462試合の開催でした。
平均入場者数も、同様に横ばいです。

J1とは違って、J2のチームは有名な選手を多数集めることは難しいカテゴリです。

地元出身の選手や若手有望株など、J1以上に地域から着実にファンを増やす必要があります。

 

J3の入場者 データ分析

J3の年間入場者合計と平均入場者をグラフに表してみます。

 

入場者数合計と平均入場者数の比較(J3)

2016年に入場者数・平均入場者数が大きく伸びました。


それ以降は、入場者数は横ばいとなり、2019年の入場者数は73万人でした。

J2リーグの更に1/5程度となります。

また、平均入場者数は2016年をピークに減少傾向です。
2019年の平均入場者数は2,394人となりました。

もう少し、詳しく見ていきたいと思います。

まず、2016年に急激な伸びを見せた理由は、2016年は大分トリニータが降格してJ3を戦ったシーズンでした。

降格したといえども、大分と言えば、J1も経験したことのあるチームです。


開放感があり、雨にも悩まされない大銀ドーム(現:昭和電工ホーム)を本拠地に持ち、温かくも熱いサポーターに支えられています。

この大分が、2016年はJ3全体の数字に大きく貢献しました。

2016年にJ3で戦った大分は、入場者数は減っていますが、J2からJ3になったことで試合数が減ったことも影響しています。

平均入場者数でみれば、J2よりJ3の方が増えている状況で7,771人を記録しました。

2016年のJ3全体の平均入場者数が2,937人ですから、大分はJ3リーグ平均の3倍です。

ちょうど2015年の「J3全体+大分」が2016年の入場者合計と同じです。

 

入場者数合計と平均入場者数の比較(大分)

 

これが、2016年の急増の理由でした。

大分は2017年にJ2に昇格したので、J3の入場者数は減ると考えられます。
しかし、実際は2017年以降もJ3の入場者合計は減っていません。

なぜかというと、J3のチーム数が増えている為です。
各年のJ3のチーム数とそれに伴う試合数の増加を表にしてみます。

年度別試合数(J3)

2017年は、昇格して抜けた大分の貢献分を1チーム増加により増加した32試合で補いました。

2019年から1チーム増えて(34試合増加)、横ばいで維持しています。

平均入場者数は、「入場者数合計 ÷ 試合数」で計算します。
その為、入場者合計が同じ(横ばい)であれば、試合数が多くなる分、平均値を下げることになります。

J3は入場者合計だけ見ると、J2と同じく現状を維持しているように見えます。

しかし、実際はチーム数を増やして維持している状態なのです。
1試合平均の入場者数は減少傾向です。

同じ入場者数が横ばいでも、ここがJ2と大きく違う所です。

そして、J3の平均入場者数の減少が、全体の入場者合計が増加傾向なのに、平均値が横ばいとなっている理由でした。

平均値を取ることで、新たに発見できることでした。

今日のまとめです。

カテゴリ別の平均入場者数のまとめ

本日のまとめです。

  • J1:増加傾向にある
  • J2:現状を維持している
  • J3:チームの増加により現状を維持している。平均は減少傾向
  • 入場者合計からは見えないことが、平均から見えてくる。

 

J3の平均入場者数のグラフを見ると、すごく減少しているように見えます。

が、実は、J1、J2のグラフと実は縮尺が違っています。

3つのカテゴリを同じグラフで書くとこんな感じになります。

年度別平均入場者数(J1・J2・J3)

数字は同じなのですが、だいぶ印象が変わりませんか?

J3の下がり方なんて、ほとんど気にならなくなってしまいました。

グラフの幅・高さによって、受け取る相手への印象を大きく変えることが出来ます。

作り手は、自分の意見の正当性を意識して伝えたり、時には誤って伝えてしまうことがあるので、注意が必要です。

今回は、平均についてJ1~J3のカテゴリに分解してみました。
他にも、
「天気が変わったら?」
「気温による違いは?」
「平日開催と週末開催の違いは?」
など、分解して平均値を取ってみたいものが、たくさんあります。

また、改めて他の視点から、平均には触れる予定です。