Jリーグ天気別ランキング 晴より雨の入場者数が多いチームの理由とは?【データ分析】
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天気と入場者数の関係
前回はJリーグのカテゴリ別に、「晴・曇・雨」の平均入場者数を分析しました。
どのカテゴリも、晴 → 曇 → 雨の順に平均入場者数が多いことが分かりました。
また、統計的には「天気と入場者数に関係はない」という結果になりました。
詳細は、こちらから確認してください。
クラブ別の天気別入場者の比較
今回は、クラブ別に天気と平均入場者数を見ていきます。
各クラブの天気別の平均入場者数と、雨の場合の下落率でトップ10を表にしました。
(対象データは2010~2019年です)
Jリーグ全体の傾向から、雨の方が入場者数が減ることを想定していました。
ところが、唯一、山形だけは、晴よりも雨の日の平均入場者数が多いという結果になりました。
晴れの平均入場者数が7,802人に対して、雨の平均入場者数が8,128人です。
山形については、後程、詳細を確認していきます。
スタジアム全体が屋根で覆われているチームが上位に来ています。
磐田はバックスタンドに屋根がない為、不利になりますが健闘していますね。
鹿島や浦和は、熱烈なサポーターも多い反面、人気があるチームなのでライト層も多いと考えられます。
その辺りが、下落率のランキングで上位に入れなかった理由かもしれません。
(鹿島は下落率:77.2%で22位、浦和は下落率:76.0%で25位)
※あくまで下落率の話になります。
雨の日の平均入場者数(実数)は、
鹿島:14,944人 浦和:29,113人で少なくありません。
山形が晴より雨の平均入場者数が多い理由
山形のホームスタジアムである「NDソフトスタジアム山形」は、メインの一部のみ屋根があり、雨に強いスタジアムとは言えません。
それでは、「なぜ晴より雨の日の入場者数の方が多いのか?」確認していきます。
山形のデータをもう少し詳しく見てみます。ホームゲームの天気は、
晴:102試合、曇:56試合、雨:20試合
でした。
その中でも、雨の日で特に入場者数の多かった試合を3つ挙げます。
2010/3/21(日)浦和戦
入場者数は、19,021人でした。
NDソフトスタジアムの収容人数が20,680人ですから雨でもほぼ満員です。
浦和とは、2010/3/21以外に2試合の対戦がありますが、2試合の平均入場者数は9,576人です。
浦和との対戦であれば、入場者数がもっと多くても良さそうに思うかもしれませんが、2試合とも平日の水曜日開催の試合となっています。
2010年以降で、集客の見込める浦和との試合を
◆ 2試合が平日の水曜日開催
◆ 1試合は天気が雨
という日程と天気に恵まれない結果となりました。
※平日の2試合も、曇と曇時々雨で天候もあまり良くありませんでした。
皮肉にも、集客の見込める浦和との対戦が、雨の日の平均を押し上げ、晴れの日の平均を押し下げる結果となっています。
2010/7/17(土)仙台戦
入場者数は、20,231人でした。こちらも、ほぼ満員です。
仙台戦は、「みちのくダービー」ですね。
仙台とは過去に3回の対戦がありますが、この試合が1番集客しています。
2008年に山形が昇格(ジェフがプレーオフで敗れて)、2009年に仙台が昇格し、J1での「みちのくダービー」が、初めて実現した試合だった為と考えられます。
こちらも、ポイントとなる試合が雨で、雨の入場者数を押し上げています。
2017/8/11(金)金沢戦
※山の日で祝日<
入場者数は、12,743人でした。
金沢戦の雨以外の平均入場者数は5,841人です。
しかし、この日は雨にもかかわらず倍以上の集客が出来ています。
夏休み期間中ということもあり多くのイベントが開催されました。
沢山のイベントが用意されましたが、天候に恵まれませんでした。
晴れていれば、もっと多くの集客が出来たのかもしれません。
逆の言い方をすると、天気が悪くても「対戦カード」や「イベント」で挽回可能ということも分かります。
結論として、
「山形が雨の日にも強いということではなく、集約できそうな試合が雨になってしまった」
ということでした。
山形は、集客の面で重要な試合で雨が降ってしまうスタッフ泣かせの試合が多そうですね。
この辺りが、相関係数で「天気と入場者数に関係ない」につながっていると考えれます。
天気と入場者数の関係 まとめ
今回は、天気と入場者数の関係をチーム別に見てみました。
更に、晴れより雨の平均入場者数が多い山形について掘り下げみました。
平均の入場者数を見ると、天候は集客の重要な要素と言えますが、試合のイベントや対戦カードで十分挽回することも出来ることが分かりました。